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絵:ラストライダーさん 文:安奴隷さん
投稿日時:2007/04/17(火) 22:47:56
備考:絵掲に投下されたラストライダーさんのイラストに触発され、安奴隷さんが書き上げました。


492 :名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 22:47:56 ID:XiqG+2dP
 藩へ仕官する条件として簡単な仕事をもらい、藤田照右衛門は喜んでいた。
『なに、造作もない。この文を届けるだけで良い』
 そう言って家老に差し出されたのは、紋入り漆の箱に入った書簡。
 今は貰った風呂敷に包み、背中に巻いてある。
 接ぎの当たった茶色い着物に、褪せてよれた袴。菅笠は虫食いが空いたまま。
 極めつけは汚らしい無精髭で、これがまた土埃臭い印象を強めている。
 みすぼらしい大男が豪奢な包みを持っているのは如何にも不自然だが、当人は全く気にやまない。
 路銀でずっしり重くなった財布を懐に、彼は上機嫌で街道をゆく。
「もし、お侍様」
 不意に声を掛けられ、照右衛門は足を止めて周囲を見渡した。
 道端にある茶屋の腰掛に、一人の男が俯いたまま座っている。
 夏の日差しが強いせいか、庇の影にいる男にそれまで全く気付けなかった。
 持物や風体は旅の薬屋といった処だが、奇妙な事に菅笠を取ろうともしない。
 声を掛けたのがこの男なのかどうか判別しかねている間に、男は再び口を開いた。
「そんな高価そうな風呂敷を、見せびらかして歩いちゃあいけませんぜ。近頃物騒ですから」
 言われて照右衛門は背中の風呂敷を見遣り、向き直って破顔した。
「ははは、大した物は入っておらん。ただの文じゃ。それに」腰の大小をぽんぽんと叩く。
「よしんば物盗りに遭うても、腕には覚えがあるでな」
「へぇ、左様で」
 再び歩き始めた照右衛門の姿を見送りながら、薬屋はぐっと眉間に皺を寄せた。
「あんな浪人に書を運ばせるなんざ、郷田の家老もえげつねぇ事しやがる……」
 湯のみの水を飲み干すと、彼は現れた時と同じく、すっと影に溶けた。

 照右衛門がどうやら道に迷ったと気付いたのは、懐から地図を五十六回取り出して眺めてからだった。
 日は既に傾き始め、人里離れた山中では道を訊く事も叶わない。
「果てさて、どうしたものかのう」
 楽天家の照右衛門も流石に困り果て、伸び放題の頭をがりがりと掻く。
 已む無く元来た道を戻ろうとした矢先、目の前の藪が揺れた。
 さあ熊か蛇かと身構えると、飛び出して来たのは娘が一人。
 柿染の着物に黒帯を締め、ぼさぼさの髪を後ろで無造作に束ねている。
 手首と足首に脚絆を巻き、手には抜き身の小太刀が一振。鞘は帯の後ろだ。
 着物の丈が短すぎるせいで、きつく締めた白褌は全部、大きめの乳房は半分以上が丸見えになっている。
 山里の百姓育ちらしく、太腿の筋肉が発達し、がっちりした下半身の娘であった。
 顔は美しいが、相に何やら一種独特の険がある。歳は二十歳かそこらだろうか。
「やい浪人! 死にたくなかったら金と荷を置いて失せな!」
 怒鳴られて照右衛門は目を見開き、娘の草履から髪の先までしげしげと眺めた。
「何じゃお主は。おなごが野盗でもあるまいに」
「お生憎様、野盗だよ。解ったら素直に金を寄越せ。それとも……先に死ぬか?」
 言いながら娘は小太刀を上段に構え、目にも留まらぬ速さでびゅうと振り下ろした。
 一瞬、娘の行動が解せぬ照右衛門であったが、上を見上げてようやく気付き、慌てて後ろへ飛び退く。
「うわっ」
 ほぼ同時に今の今まで彼の居た処へ、どうと大振りの丸太が落ちた。
 ――まずい、これはまずいわ。
 道に迷うついでに、照右衛門は野盗の罠の中へ飛び込んでしまったらしい。
「ちっ、運の良い野郎だ」
 両目をぎらぎら光らせながら、娘は再び上段に構えた。
 ことわっておくが、照右衛門が丸太を避けられたのは運に寄るものではない。
 確かな武道の心得があってこその賜物だが、其れ程の彼が何故にまずいと恐れるのか。
 それは娘の、先刻見せた振り下ろしにあった。
 重い丸太を引く縄ならば、ぴんと張るゆえ小太刀で切るのは難しい。
 それを軽々と叩き切ったと言う事は、荒削りながらも居合の『兜割り』が使える証だ。
 しかも丸太を木の上まで吊り上げるとなれば、相応の腕力が要る。技だけではない、力もある。
 太刀筋を見るまでもなく、もう明らかだ。ただの荒くれ小娘と侮れば、照右衛門は死ぬ。
「どうした。掛かって来い」
 微妙に立ち位置をずらしながら、娘の視線は一寸も違わず照右衛門の眼を射抜いてくる。
 その娘と自分を結ぶ線上に見え隠れする罠は、背を向けて逃げると言う選択肢を捨てれば何という事はない。
 兎も角、立ち向かうに留意すべきはあの振り下ろしだ。
 間合いに入らねば相手は斬れぬが、入ればたちどころに頭を割られる。
 ここに来て漸く、照右衛門は菅笠を捨てて刀を抜いた。
 浪人然とした惨めな着物に比べて、彼の刀は不自然な程に業物だ。
 刃紋は水に濡れるが如くしっとりと見え、夕日を受けてほんのりと暖かく光る。
 一振りの刀と言うよりは、刀の形をした清流が出現した様であった。
「訊いておきたい事がある」
 ゆっくりと正中に構えつつ、照右衛門は口を開く。
「お主、今まで何人殺めた」娘が応える。
「さあな。十から先は数えちゃいねぇ。数えられもしねぇしな」
 どす黒い殺意に身を包みながら、影の落ちた美しい顔がニヤリと嗤った。
 無知性から来る暴力的な歪みを剥き出しに、娘は照右衛門を待ち受けている。
 その顎(あぎと)へ向けて、出し抜けに彼は走り出した。
 娘が勢いをつけようと、更に小太刀を上に構える。
 若く逞しい腕の筋肉が、バネの如く蓄勢された刹那、照右衛門はふっと右足を前に出し、地面を尻で滑った。
「――ッ!?」
 予想外の動きに驚き、咄嗟に動きが取れぬ娘。
 その大きく開いた股座が目の前に来た時、白褌で包まれた秘所へ刃先が消えた。

花芯突き

(イラスト:ラストライダーさん)

 ずぶりと子宮まで突き上げられ、娘の目が驚愕で見開かれる。
「カハァッ!」
 悲鳴を上げようと開けた口から、代わりに出たのは潰れた声。
「あ、あああああ……!」
 肉の奥へと容赦なく進む刀が、褌を押し上げて幅を狭め、黒々と茂った陰毛が露わになる。
 そして桜色の陰唇が見える頃には、刀身の半ばまでが膣へ入っていた。
 娘は身体の正中を串刺しにされ、日焼けした内股の肉をひくひく震わせて戦慄く。
「はぁああ……そんな……お、お前、どこ刺して……よくもぉ……」
 取り止めの無い言葉を紡ぎ、手から小太刀が離れ落ちるが、彼女にはもう自覚なぞ無い。
 一度も誰にも許さなかった女の花弁を刃で貫かれ、体の力が抜けてゆく。
 途方も無い激痛である筈なのに、脳が死を悟って分泌液を増やしたか、娘は女悦に喘いでいた。
「あ、ああン……しっ、死ぬぅ……死んじまうよぉ~。ひぃいン」
 自然と眼は裏返って口からは舌が飛び出し、小さくなった褌には勃起した陰核が浮き出る。
 娘はがに股のまま稚児のごとくいやいやをし、揺れた乳房が着物からまろび出た。
 両の乳首はつんと天を向いている。
 そんな様子に哀れみを催し、照右衛門は早く楽にしてやろうと、刀を更に上へと押し上げた。
「あああ、逝くっ! もう逝く、逝く! あひぃ、あひひぃい!」

花芯突き


 照右衛門の刃が心の臓に達すると同時に、野盗の娘は絶頂を迎えた。
「うぁあーーっ!」
 ブツリと音を立てて血袋が破けると、彼女は生まれて初めて、そして最後の快楽に呑まれた。
 天を仰いで喜悦の声を上げ、股からはじょろじょろと小便が漏れる。
「ぐうぅ、ああ……お、おっ父……おっ母……。今、そっちに……」
 最期に親の幻でも見たか、娘は二、三歩ヨロヨロと前に歩いてどうと倒れた。
 すかさず刀を抜くと、まくれ上がった大きな尻からどくどくと血が溢れる。
「許せ。お主は強すぎた故、生かして成敗できなんだ」
 仕込まれた罠を外すと隠されていた道標が現れ、そこには山寺の場所が記されている。
 照右衛門は娘の亡骸を大切に抱きかかえると、寺へ向けて歩き出した。

「あれは椎根(しいね)流奥儀の〃花芯突き〃か。ほほっ、おれの見立てもたまには外れる」
 一部始終を見納めた薬屋は、遠眼鏡から目を離した。
「いやぁ、しかしお見事、お見事。これは思ったよりやってくれるわ」
 遠眼鏡を懐へ仕舞うと、満面の笑みで西洋の巻煙草に火をつける。
 いざとなれば照右衛門を助けに飛び出す心積もりだったが、此度は自分が出るまでもなかった。
「この調子で進んでくれると良いがな。宜しく頼むぞ、ご同門……」
 満足げに呟くと、男は三たび闇に消えた。


















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